式内佐紀神社
式内佐紀神社
奈良市の世界遺産「平城宮跡」をはじめ、広大な地域をふくむ「佐紀(さき)」は『日本書紀』や『古事記』にも登場する古くからの地名。その佐紀地区に鎮座するのが、「佐紀神社(さきじんじゃ)」です。
奈良県奈良市佐紀町には西畑佐紀神社とその東の御前池の東岸に亀畑佐紀神社があります。
亀畑佐紀神社は、鳥居の前にある説明板の記載によると、建立が白鳳3年と書かれています。白鳳3年は、西暦で680年頃と推定されます。一方で、西畑佐紀神社は歴史書等でも建立時期が定かではありません。しかし、正面の鳥居の前にある常夜石燈籠の裏書には、天保15年(1844年)の文字があることから、江戸中期にはこの地にあったことが確認できます。また、1700年代の江戸時代の古地図ではまだこの地は神社であったことが確認できませんので、建立はこの1700年頃から1844年の約100年間であると推測できます。
何故、近隣地に二つの佐紀神社があるのかの詳細は不明ですが、 世の中に多い、どちらかがどちらかの分社というものではありません。
西畑と亀畑の佐紀神社はいずれも式内神社といった社格が高い神社です。明治政府の神社再構築の際に社格が認められ、式内として登録されています。
全国には神社は約8万社ありますが、式内社はそのうち2,861社であることから、伝統的な社格を持っています。













